エキスパートたちの走りを観察すると、コーナーの進入から立ち上がりまで、まるで氷の上を滑るように優雅で淀みない。この「滑らかなドリフト走行」を生み出している秘訣は、どこにあるのだろうか。
第一の極意は、「スロットルワークによる荷重移動のコントロール」だ。初心者はステアリングで無理に曲げようとしがちだが、プロはスロットルペダル(プロポのトリガー)のわずかな抜き差しで車体の向きを変える。進入時に一瞬アクセルを戻してフロントに荷重を乗せ、即座に踏み込んでリアをブレイクさせる。この一連の動作をミリ秒単位のタッチで行うことで、角のない美しいラインが描かれる。
第二のポイントは、「カウンターステアの当てすぎ防止」だ。ジャイロの補助に頼り切るのではなく、車体が流れる角度に合わせてステアリングをわずかに戻し、タイヤの転がり抵抗を維持する。タイヤが回転し続けることでマシンの失速を防ぎ、遠くのクリッピングポイントまでスピードを維持したまま飛距離を伸ばすことが可能になるのだ。