では、現場で扱われる公金の実態はどうなのか。支給額の数字だけが独り歩きしがちだが、実際の使い道には国民が想像する以上の厳格さと制約が存在する。長年皇室の舞台裏を見てきた宮内庁関係者は、次のように証言する。
「皇族方のお手元金として渡されるお金であっても、その多くは私的な贅沢に消えるわけではありません。身辺を支える私的な職員への人件費や、公務の延長線上にある私的な交際費、あるいは皇族としての品位を保つための衣裳代や研究活動費などに充てられます。特に宮家の場合、公務の随行者にかかる費用や私邸での応接費用など、公私の境界が極めて曖昧な支出も持ち出しで賄わなければならないのが現実です」
世間では「巨額の公金が無制限に自由に使われている」という誤解も散見されるが、実態は私費と公費の狭間で苦心するケースも多いことが窺える。