極寒の密林に潜む漆黒の影 絶滅危機アムールトラ保護最前線を追う

極寒の密林に潜む漆黒の影 絶滅危機アムールトラ保護最前線を追う

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2026年に発表された最新の生息数総合調査によれば、アムールトラ(シベリアトラ)の個体数は約750頭前後まで持ち直したことが判明した。絶滅危惧種(レッドリスト)のなかでも一時は極度な絶滅の恐れがあったことを思えば、この数字は劇的な回復劇と言える。だが、手放しで喜ぶわけにはいかない。最新の保護活動データを詳細に分析すると、遺伝的多様性の著しい低下という新たな危機が浮き彫りになってきたからだ。

個体数が増加に転じた背景には、厳格な密猟対策と広大な保護区の設置がある。しかし、特定の狭い森に個体群が孤立しているため、近親交配のリスクが急上昇しているのだ。伝染病の流行が一度起きれば、ひとたまりもなく群れ全体が壊滅しかねない。保護の現場では、個体数の「数」だけを追い求める段階から、いかにして遺伝的交流を保つかという質的なターニングポイントを迎えている。

山崎 陸
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山崎 陸

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