結婚式のご祝儀の入れ方で恥をかかないための鉄則は、お札の「表裏」と「上下」の向きを正確に合わせることから始まる。中袋(中包み)にお札を納める際は、肖像画が描かれた表面が中袋の表側を向き、かつ肖像画が上部に位置するように揃えるのが絶対のルールだ。封を開けた新郎新婦がお札を取り出した瞬間、真っ先に肖像画の顔が正面に見える配置が、慶びを共有する作法とされている。
上包みの折り方にも決して見落としてはならない重大な意味がある。ご祝儀袋の裏側を折る際、必ず「下の折り返しを上の折り返しに重ねる」構造にしなければならない。これは「上昇」「天を仰ぐ」「幸せをこぼさず受け止める」という慶事の願いを込めた意匠である。仮に上の折り返しを下に重ねてしまうと、悲しみを流し落とすという意味を持つ不祝儀(弔事)の折り方となり、新郎新婦に対して極めて無作法なタブーとなってしまう。
金額の相場については、友人や職場の同僚であれば3万円が一般的な基準だ。親族や恩師、上司として出席する場合は5万円から10万円、夫婦そろって招待された場合は連名で5万〜7万円を包むのが通例となっている。「割り切れる」偶数は別れを連想させるため避けるのが古くからの慣習だが、近年では「2」をペア(夫婦)と解釈して2万円を包むケースや、「8」を末広がりとして慶祝する傾向も柔軟に受け入れられている。