1970年代から90年代にかけてのサンリオは、まさにキャラクターデザインの百花繚乱期だった。その中でひときわ異彩を放ち、今なおカルト的な人気を誇るのが1985年デビューのハンギョドンだ。中国生まれのお人よしな半魚人という意表を突く設定と、どこか切なくも愛くるしい表情。平成から令和へと時代が移り変わるなかで、その人間味あふれる哀愁がジワジワと評価を高めてきた。
一方、1979年に登場したタキシードサムは、ペンギンをモチーフにした洗練されたシルエットと、イギリス留学経験があるという洒落た背景設定で当時の少女たちを魅了した。さらに、アメリカンコミック風の陽気な世界観で一世を風靡したパティ&ジミーなど、各時代を代表する顔ぶれは実に個性的だ。かつて一時代を築いた隠れた名作たちのストーリーを読み解くことが、現代のファンにとって刺激的な再発見となっている。