まず基本的な意味を整理しておこう。「おけまる水産」とは、要約すれば「OK」「了解」を意味する同意の表現だ。相手の提案や報告に対して「了解しました」「大丈夫です」と返答する際に用いられる。しかし、なぜ単に「OK」と言えば済む場面で、このようなまわりくどい表現が好まれるのだろうか。
この言葉の語源は、3つの要素に分解することができる。第1のパーツは「オッケー」の短縮形である「おけ」。第2のパーツは、文章の終わりを示す句点(。)の読み方である「まる」。この2つが組み合わさってできた「おけまる」は、それ単体でも「OK。」という意味の言葉として、メッセージアプリを中心に広く使われていた。そして決定的な第3のパーツが、語尾に接続された「水産」という言葉だ。語感が良く、言った時のテンポが心地よいという理由から「おけまる」に「水産」が連結され、リズムが完成したとされる。意味そのものには海産物や漁業との直接的な関連性は一切ない。このような語感優先の造語法は、デジタルネイティブ世代における典型的なインターネットスラングの形成パターンと言える。