「ひどい」という評価の裏にあったのは、決して番組への悪意や批判だけではない。その真意の多くは、視聴者による愛あるツッコミと驚愕が入り混じったリアクションだった。象徴的だったのが、言わずと知れた「追いオリーブオイル」である。仕上げの段階でボトルの半分近くを豪快に回しかけるパフォーマンスは、お茶の間の視聴者を呆然とさせた。
さらに、高い位置から塩や胡椒を派手に振り落とす独特のスタイリングや、「今日は手軽なパスタを作ります」と言いながらパルミジャーノ・レッジャーノを丸ごと削り出す豪快さも話題を呼んだ。当時のテレビ放送業界において、時短や節約を前面に押し出す実用的な料理企画が全盛を極める中、その真逆を突き進むスタイルは強烈な異彩を放っていたのだ。