ここで客観的な数値を確認しておく。堺市は政令指定都市として約80万人の人口を抱える一方、堺都心部の商業吸引力は長年、隣接する大阪市や周辺の大型SCに流出してきた。以下の表は、堺市周辺に立地する主要大型商業施設と、想定される「イオンモール堺鉄砲町(仮称)」の位置づけを比較したものだ。数値は各施設の公表資料および現地調査、2026年時点の推計に基づく。
この比較から見えるのは、堺都心部には「駅近の大型複合商業施設」という穴が確かに存在することだ。堺北花田は地下鉄直結で利便性が高いが、南海本線沿線の堺駅・堺東駅周辺からは乗り換えが必要になる。一方で、堺東の既存商業は書店や飲食店が中心で、衣料品やエンタメを一手に引き受ける集客装置にはなりきれていない。イオンモール堺鉄砲町がもし実現すれば、この空白地帯を埋める存在になる。だからこそ、地元経済界の期待は大きい。