近年、世界のハイエンドな食卓を席巻しているのが、高度な技法と哲学が交錯する最先端ガストロノミーだ。ジャンルの垣根を軽々と飛び越えるイノベーティブ・フュージョンは、和食の出汁文化に分子調理法を掛け合わせるなど、未知の味覚体験を生み出し続けている。
一皿の上に表現されるのは、シェフの記憶や郷土への想い、そして地球環境への課題意識にいたるまで様々だ。視覚、嗅覚、食感、そして聴覚までも刺激する演出は、もはや劇場型のパフォーマンス。食を単なる栄養補給から「知的な冒険」へとアップデートさせた仕掛け人たちの挑戦は留まるところを知らない。