靴紐は靴の素材や用途によって性質が大きく異なります。それぞれの現場に最適化された結び方を実践することで、安全と機能性を劇的に高めることができます。
1. ビジネスマン必見の「革靴のほどけない結び方」とベルルッティ結び
ビジネスシューズに多く用いられる丸紐や蝋引き(ロウビキ)紐は、表面が滑りやすく、歩行中にほどけやすい代表格です。ここで絶大な威力を発揮するのが名門レザーブランド発祥のベルルッティ結びです。
ひと結びの段階で紐を2回巻きつけ、蝶結びを作る際にも中央の輪に両側のループを2度通して締め込みます。結び目がコンパクトかつ左右対称に美しく整い、エレガントな外観を損なわずに一日中強烈なキープ力を維持します。
2. アスリート直伝の靴紐の結び方&ランニングシューズのヒールロック
フルマラソンや短距離走などの過酷な条件下でアスリート直伝の靴紐の結び方として常識化しているのが、シューズ最上部にある「余った2つ目の穴(2段ハトメ)」を使ったヒールロック(ダブルアイレット)です。
左右の最上部で外側から内側へ紐を通し小さな輪を作ったあと、反対側の紐をその輪にクロスさせて通し、上方ではなく後方斜め上へと引き締めます。この技術により足首とかかとが靴のヒールカップに完全に固定され、靴の中で足が遊ぶのを防ぐとともに、結び目への負荷が劇的に分散されます。仕上げにイアンセキュアノットを組み合わせれば、42.195kmを走破しても全く緩みません。
3. 親御さん安心の「子供の靴紐がほどけない結び方」
通学中や遊具で遊んでいる際、靴紐を踏んで転倒したりエスカレーターに巻き込まれたりする事故は後を絶ちません。子供の靴紐がほどけない結び方には、ほどく手間が少なく極めて解けにくいイアンセキュアノットが最適です。さらに日常的なスニーカー靴紐が緩まない裏ワザとして、結び目の余り部分をシューズ外側の羽根の下に挟み込む、あるいは平紐(平織りコットン)を採用して接触面積を増やす方法が有効です。
4. 命を守る「登山靴靴紐の締め方」
起伏の激しい山道を歩くトレッキングでは、登りと下りで締め方を切り替える登山靴靴紐の締め方が鉄則です。足首の屈曲部(フックの手前)で紐同士を2回交差させる「外科結び(サージョンズノット)」を施すことで、甲部分と足首部分のテンションを独立して管理できます。登りでは足首の可動域を広げるため上部を適度に緩め、下りではつま先の衝突を防ぐため足首周りを強固にロックするのが基本セオリーです。