衰退の底を打ったのはいつだったか。地元商店街の店主たちは口を揃えて「民間主導のビジョンが掲げられたあの日」を振り返る。「めぶく」というコンセプトのもと、地元出身の企業経営者たちが私財を投じ、街の再生プロジェクトが本格化した。行政が主導する従来のばら撒き型補助金事業とは完全に一線を画すアプローチだ。
民間がリスクを取り、行政が規制緩和とインフラ整備で背中を押す。この強固な信頼関係が、停滞していた中心部の再開発を一気に加速させた。空きビルは次々とリノベーションされ、若手起業家のスモールビジネスやスタートアップの拠点として生まれ変わっている。巨大資本の論理だけで動かない、手触り感のある街づくりが共感を呼んでいる。