森昌子が実践してきた子育て論は、一般的な家庭の常識を大きく覆すものであり、今なお語り継がれている。兄弟同士でも「一番」「二番」「三番」と呼ばせ、長男に対しては敬語を使わせるという徹底した上下関係と礼儀作法の叩き込みだ。
さらに強烈だったのが、子供たちが18歳を迎えた瞬間に言い渡された「子育て完了宣言」である。18歳を過ぎたら大人として自立し、自分の足で生きていかなければならないという鉄のルール。森進一との離婚という困難な環境変化の中でも、母親として子供たちに甘えを許さず、社会で生き抜くためのしつけを貫いた。この厳格極まりない教育方針こそが、後に兄弟たちがそれぞれの現場でブレない芯を持ち続ける原動力となったことは疑いようがない。