パーム油は体に悪い?危険視される理由と発がん性・飽和脂肪酸の真相

パーム油は体に悪い?危険視される理由と発がん性・飽和脂肪酸の真相

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パーム油の発がん性に関する議論は、2016年に欧州食品安全機関(EFSA)が発表した評価書が契機となりました。200℃以上の高温で精製する際に生じるグリシドール脂肪酸エステル(GE)に遺伝毒性および発がん性の可能性が示唆されたためです。

この指摘を受け、CODEX(国際食品規格委員会)や欧州連合(EU)は食用油中の基準値を設定し、国際的な油脂メーカーは脱臭温度の低温化や酵素精製技術の導入により、有害副産物の生成を大幅に抑制する技術革新を進めました。農林水産省および厚生労働省の実態調査でも、日本国内に流通する精製パーム油の含有濃度は国際基準に適合する水準まで低減が進んでいることが報告されています。

また、揚げ油としての酸化安定性について見ると、不飽和脂肪酸が多いサラダ油に比べてパーム油は酸化重合物(過酸化物)を作りにくいという明確な強みがあります。加熱を繰り返す外食産業やスナック菓子の製造現場において、油の劣化による消化不良や急性胸やけのリスクを防ぐ観点では、むしろ優れた安定性を発揮している側面があります。

前田 葵
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前田 葵

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。