記録が30試合、35試合と伸びていくにつれ、メディアの注目は跳ね上がり、ファンの期待は膨れ上がる。記録がかかった場面でマウンドに立ち、あるいはゴールラインの前に立つ選手にかかるストレスは、常人の想像を絶する。
偉大な記録を打ち立てた選手たちに共通するのは、驚異的な「思考の切り離し」だ。彼らは「記録を伸ばすこと」を目的にしない。目の前の打者一人、目の前のシュート一発にすべての意識を全集中させる。過去の成功も未来の記録も頭から消し去り、今この瞬間のプレイだけに没入するマインドフルネスの境地こそが、魔物が潜む土壇場でゼロを刻み続ける秘訣なのだ。