結論から明かすと、マクドナルドのピクルスの原料は「ガーキン(Gherkin)」と呼ばれるウリ科きゅうり属の小型きゅうりです。日本のスーパーに並ぶ一般的な生食用きゅうり(白イボきゅうり等)や、形状が似ているズッキーニとは品種・性質が根本から異なります。
「マックのピクルスはズッキーニでは?」という疑問が度々SNSで浮上しますが、これはピクルス液にじっくり漬け込まれたことで果肉が締まり、濃いオリーブグリーンに変色している視覚的特徴から生じた誤解です。植物分類学上も明確にきゅうりの一種であり、欧米では古くからピクルス加工専用として栽培されてきた歴史を持ちます。
日本の一般的なきゅうりとガーキンの決定的な違いは、「水分含有量」と「果肉の密度」にあります。日本のきゅうりは約95%が水分で構成され、生食時の瑞々しさとパリッとした歯ごたえを重視して品種改良されてきました。しかし、この水分量の多さは加熱や長期の酢漬けにおいて組織崩壊を招き、食感がフニャフニャと劣化する原因になります。
対してガーキンは、果長が5〜10cm前後の未熟果のうちに収穫されます。皮が厚く、種が小さく、果肉の繊維が極めて緻密であるため、酸度の高いピクルス液に長期間漬け込んでも特有のコリコリとした歯ごたえを維持できるのです。調達先となる原材料の産地は、温暖で栽培に適したインド、スリランカ、トルコなどのグローバルな認証契約農家が中心であり、残留農薬や衛生管理の国際基準(グローバルGAP等)をクリアした原料のみが日本へ輸入されています。