中国企業による日本ブランドの買収は、単なる「資産の安売り」ではなく、新興国企業の高度な戦略的投資へとフェーズを変えた。美的集団やハイアールは、日本の高度な品質管理基準とブランドの信頼性をテコにして、欧米の高級家電市場への侵攻を本格化させている。対照的に、国内に残された日本のメーカーは、BtoCからBtoBへのシフトを余儀なくされてきた。
しかし、2026年現在の市場を見渡せば、ブランドの魂までが失われたわけではない。日本の家電業界が生き残るための道は、自前主義への執着を捨て、グローバルパートナーとの柔軟なアライアンスを組むことにある。東芝ライフスタイルが示した「ブランド力とグローバル資本の融合」は、縮小する日本市場を超えて世界と戦うための強力な処方箋となりつつある。