今回の最大の目玉は、妥協を絶対に許さない姿勢で知られるデヴィッド・フィンチャー自らが指揮を執った4Kリマスター作業だ。映画『セブン』の象徴でもある銀残し(シルバーリテンション)の特異な色調や、絶え間なく降り注ぐ雨の質感を現代最高峰のHDR技術で再現する作業は、想像を絶する困難を極めたという。
オリジナルのネガフィルムを8Kスキャンし、暗部のディテールを一切潰すことなく漆黒の闇を描き出す。フィンチャーは「映画館で観客が体験した恐怖と絶望を、現代のディスプレイで完璧に復元する」というテーマを掲げ、ミリ単位の色補正を繰り返した。映画業界の技術者たちからも、この4Kリマスターは映像修復の金字塔になると期待が高まっている。