靴職人としての枠組みに収まりきらない彼の創造力は、やがてキャンバスの上で爆発することとなった。かつて日本テレビ系の紀行番組『アナザースカイ』で魅せた感受性は、言葉ではなく色彩とマチエール(質感)によって表現されるようになる。彼が開催する「花田優一絵画展」は、単なるタレントの趣味の領域をはるかに超え、美術関係者の間でも独自のアートピースとして評価を集めている。
革という有機的な素材と向き合ってきた手触り感が、油彩画のキャンバスに強烈な立体感をもたらしている。荒々しくもどこか哀愁を帯びた色使いは、彼がこれまでの人生で潜り抜けてきたメディアの嵐、孤独、そして葛藤そのものを映し出しているかのようだ。靴という実用美から、純粋な視覚表現へ。表現の領域を拡大させたことは、彼にとって自らの精神の平穏を取り戻すための不可欠なプロセスであった。