契約者数が1,000万件の大台を突破した楽天モバイル。かつて市場から「グループの足を引っ張る無謀な賭け」と冷ややかに見られていた事業は、いまやグループ最大の集客基盤として機能している。ARPU(1ユーザーあたりの平均売上)の上昇に伴い、基地局整備に伴う固定費の吸収が一気に加速。2026年の足元では、念願だったモバイル単体での営業黒字が定着し始めた。
驚くべきは、モバイルユーザーが他サービスへもたらすエコシステム波及効果だ。「楽天モバイル契約者は楽天市場での年間購入額が平均で3割以上増える」というデータが示す通り、通信事業は単体での採算性向上にとどまらず、ECとフィンテックの成長を足元から強固に支えている。グループ全体のLTV(顧客生涯価値)が跳ね上がったことが、株式市場における評価の根底にあるストーリーを劇的に書き換えた。