室内で見つかる微小昆虫の中でも、本種はきわめて独特な暮らしを営んでいる。野外における主な生息拠点は、森や庭の片隅に育つ球状のキノコであるホコリタケだ。成熟したホコリタケの内部には無数の胞子が詰まっているが、その内部に潜り込んで胞子や子実体組織を食べて育つのが、この昆虫の幼虫である。
問題は、野外のキノコから室内への侵入経路だ。庭木や薪、あるいは自家採集した乾燥キノコに付着して家屋へ落ち延びるケースが多い。さらに、湿気を帯びた押し入れやキッチン周辺に放置された乾物類も、彼らにとっては格好の繁殖環境となり得る。一度定着すると、目に見えない隙間で次世代が次々と羽化してくるため、発生源の特定が遅れがちになる。
2026年時点の最新現地取材や調査によると、有効な駆除法は「発生源の徹底除去」と「温湿度管理」の二点に集約される。化学殺虫剤の乱用は一時的な成虫の退治にとどまり、奥深くに潜む幼虫には届かない。被害を受けた食材や乾燥キノコは密封して即座に破棄し、周辺を掃除機で念入りに吸引した上で、湿度を50%以下に保つ空調管理を行うことが最も確実な撃退法となる。