なぜ大根なのか。その問いの答えは、同校が掲げる学びの理念に深く根ざしている。食料問題や環境保全、生命の神秘に挑む農業・生命科学の総合大学として、作物は単なる食べ物ではなく生命そのものだ。
大根は古くから日本の食卓を支え、日本の土壌で逞しく育つ身近な農産物の代表格である。土から引き抜いたばかりの新鮮な大根を両手に握り締め、地の底から湧き上がるようなリズムに合わせて踊る。そこには、大地の恵みに対する深い感謝と、実りを祝う純粋な喜びが表現されているのだ。
演舞が終わると、使用された大根が沿道の観客や来場者に笑顔で配られることもある。命を育み、分かち合うという農の精神が、パフォーマンスの細部にまで息づいている。