ビジネスの歴史を振り返れば、日本を代表する経営者たちは一貫してこの資質を説いてきた。パナソニック創業者の松下幸之助は「事業は人なり」と述べ、技術や資本以上に経営者や社員の道徳観・人間性を重んじた。また、京セラや第二電電を創業しJAL再建を成し遂げた稲盛和夫は、「人生・仕事の結果 = 考え方 × 熱意 × 能力」という方程式を提示し、どれほど才能があっても「考え方」という人間としての姿勢が陰であれば結果はマイナスになると警鐘を鳴らし続けた。
現代の自己啓発・ビジネス分野で語られる数々のトレンドも、その根底を探れば彼らの経営哲学に行き着く。技術革新のスピードが加速するからこそ、不変の軸となる倫理観や哲学が、組織の舵取りにおいて最強の武器となるのだ。