凄惨な犯行の主犯とされる田村瑠奈被告は、どのような環境で育ったのか。公判で明かされた生い立ちによれば、瑠奈被告は小中学校時代から不登校や孤立を経験し、長年自宅に引きこもる生活を続けていました。
家庭内において瑠奈被告は複数の人格や異なる自己像(法廷では「シンバ」などの呼び名が言及された)を演じ分け、感情の起伏が激しくなると両親に対して激しい威嚇や暴力的な言動を見せるようになっていました。精神科医であった父親の修被告は、専門家でありながら娘の感情爆発を恐れるあまり、娘の要求を無条件で受け入れる「過剰適応」の状態に陥っていたと指摘されています。
逮捕後に行われた長期の精神鑑定(鑑定留置)では、瑠奈被告のパーソナリティ障害や解離性障害の傾向が検討されました。しかし、検察側は計画的な行動や事後隠蔽の工作から「善悪の判断能力および行動制御能力は失われていなかった」として、完全な責任能力を問えると判断し起訴に踏み切りました。