高麗屋の次世代を担う存在として、父である十代目松本幸四郎との師弟関係は極めて深い。幼少期から父の背中を追いかけ、技を盗み、芸を磨いてきた。家庭内でありながら一歩舞台や稽古場に足を踏み入れれば、そこは厳しい師弟の世界となる。
実生活での父・十代目松本幸四郎は、息子の成長を温かく見守る存在である一方、芸に対しては一切の妥協を許さない。稽古場での張り詰めた緊張感や、舞台裏で交わされる一言ひとことに、数百年の歴史を紡いできた梨園のプライドと親子の深い絆が感じられる。時折見せる年相応の素顔や、家族と過ごす温かなエピソードは、彼のストイックな舞台姿とのギャップとして多くのファンを惹きつけて止まない。