本作を大ヒットへ導いた最大の功労者は、間違いなく主演を務めた戸田恵梨香と加瀬亮のふたりだ。IQ201の頭脳を持ちながら左手にギプスを巻き、餃子を大食いする変人刑事・当麻紗綾。彼女の破天荒な魅力を、戸田は振り切った演技で見事に体現した。
対する加瀬亮が演じた瀬文焚流は、命捨て身の武闘派でありながら義理人情に厚い頑固者だ。紙袋ひとつで現場へ乗り込む無骨な佇まいは、彼のキャリアにとっても大きな転機となった。実力派俳優として第一線を走り続ける現在のふたりだが、この『SPEC』で魅せた絶妙な掛け合いと信頼関係は、今もファンの間で「伝説のバディ」として語り継がれている。