今年の大会事務局が下した決断は容赦ない。JR大津駅および膳所駅から湖岸に至る主要観覧ゾーンの大部分を、事前予約制の有料指定席として切り分けたのだ。かつてのように「手ぶらでふらりと立ち寄り、立ち止まって鑑賞する」スタイルは、事実上不可能となった。
背景にあるのは、年々深刻化していた群衆事故への強い危機感だ。警察当局や警備会社との綿密な協議の末、歩行者の動線を完全に分離し、滞留を徹底的に防ぐ安全第一のオペレーションへとシフトした。「安全な鑑賞環境を確保するためには、入場制限と有料化はやむを得ない選択だった」と関係者は語る。