妊娠検査薬が感知するのは、受精卵が着床した後に母体内で分泌され始めるヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)というホルモンである。一般的な検査薬は尿中のhCG濃度が50 IU/Lに達した時点で反応するよう設計されている。これは通常、着床から約1週間後、すなわち「生理予定日の1週間後」にあたる。
市場で広く支持されているロート製薬の「ドゥーテスト・hCG」や、世界的に知名度の高い「クリアブルー」などの標準的な製品は、この50 IU/Lを基準値としている。一方で、より早期の検出を可能にした第1類医薬品の「チェックワンファスト」は検出感度が25 IU/Lと高く、生理予定日当日から使用が可能だ。
では、それより早い段階でのフライング検査はなぜ反応したり、しなかったりするのか。受精卵の着床速度には個人差があり、極めて早い段階でhCGが尿中に漏れ出せば、標準的な検査薬でも「線が薄く浮き出る」現象が起こる。しかし、微量な段階では日によって尿の濃淡に左右されやすく、朝一番の尿では陽性、夕方には陰性というブレが生じるのもこの時期の特徴だ。