1990年代後半、ビジュアル系ムーブメントの渦中で圧倒的な異彩を放ったGACKT。ソロアーティストへと転身を遂げて以降、日本のJ-POPシーンにおける彼の存在は唯一無二のものとなった。日本クラウンからリリースされた数々のヒット作は、単なる歌謡曲やロックの枠に収まらない、壮大な物語性とクラシック音楽の素養を融合させた独自のサウンドスタイルを確立させた。
彼の楽曲にたびたび登場する「桜」や「散る」というモチーフ。そこには、単なる季節の描写を超えた生き様そのものが投影されている。満開の瞬間から一転して風に舞う桜の儚さ。その一瞬の輝きに命を懸ける姿勢こそが、彼が長年ファンを魅了し続ける最大の理由と言えるだろう。