なぜ、これほどまでに歪んだ接待が横行したのか。そこには、官僚たちが抱く「自分たちは国家を動かしている」という肥大化したエリート意識と、金融機関側の「官僚に嫌われたら生き残れない」という恐怖心が生み出した共依存の関係があった。
ノーパンしゃぶしゃぶという極めて秘匿性が高く、かつ倫理観を麻痺させる空間は、両者の距離を急速に縮めるための装置として機能していた。接待する側とされる側。その境界線が曖昧になった結果、日本の金融行政の公平性は完全に失われ、特定の銀行や証券会社への便宜供与が常態化していったのである。