「発声練習や原稿読みの技術は、入社後にいくらでも叩き込める。しかし、人を惹きつける『個の魅力』や『編集センス』は一朝一夕には身につかない」。あるキー局の人事担当者は、匿名を条件にそう明かした。この言葉が示す通り、採用の現場では「声の良さ」よりも「セルフプロデュース力」が重視される傾向が年々強まっている。
一次面接から「自身のSNSアカウントの分析レポート」の提出を求める局もあるという。自分がどの層に、どのようなコンテンツでアプローチできるのかを論理的に説明できる能力。それは、単なる「喋り手」ではなく、一人の「メディア」としての自覚を求める採用試験に他ならない。