敷地に足を踏み入れた瞬間に広がる豊かな木々の緑。これは同社が長年推進してきた「5本の樹」計画の精神が、集合住宅のスケールで結実したものだ。在来種を中心とした植栽は、四季の移ろいを感じさせるだけでなく、小鳥や昆虫が訪れる都市の小さな生態系ネットワークを形成している。
植栽は単なる飾りではない。時が経つにつれて樹木が育ち、建物全体の風合いと重なることで価値が上がる「経年美化」という考え方が根底にある。新築時がピークではなく、10年後、20年後にさらに味わいを増す景観は、周辺地域の価値まで引き上げる力を持っている。