世界最高峰のステージに立つ選手たちの多くは、175cmから180cm以上の大柄なフレームを誇る。その中にあって、168cmという寺島遼の体躯は、一見すると不利に思われがちだ。しかし、フィジークという競技の神髄は単なる「縦の高さ」や「筋肉の絶対量」ではない。
重要なのは、フレームに対する筋肉の配置と密度の濃さである。寺島は自身の骨格をミリ単位で分析し尽くし、無駄な脂肪や不要な部位の筋肉を徹底的に削ぎ落とした。その結果、ステージ上で大柄な選手と並んだ瞬間にも、一歩も引かない強烈なインパルスを観客と審査員に与えることに成功している。