開場ブザーが鳴り響き、会場のテンションがまだ定まりきらない時間帯。第1試合に誰を配置するかで、その日全体の「熱量」が決まる。関係者が「着火剤」と呼ぶこのポジションには、突出したフィニッシュ率を誇る若手や、打ち合いを恐れないストライカーが選ばれるのが常だ。
ダラダラとした判定決着でスタートすれば、会場の空気は冷え切ってしまう。逆に劇的なKO決着で火がつければ、後続の試合は爆発的な熱狂の波に乗ることができる。第1試合を担当する選手にとって、勝利はもちろんのこと「大会全体の着火」という過酷なミッションが課されているのだ。