現在、大学の研究チームを中心に、目撃情報のあったエリアの水源から「環境DNA」を検出する調査が進められている。水や土壌に含まれる微量な生物の痕跡から、そこにどんな動物がいたかを特定する最新技術だ。すでにいくつかの地点でサンプリングが行われ、結果の解析が急がれている。
だが、この調査にも限界はある。もしクマのDNAが検出されたとしても、それが古い骨から雨水で流れ出したものなのか、あるいは誰かが持ち込んだ物資に付着していたものなのかを区別するのは極めて難しい。決定的な証拠となるのは、やはり新鮮な糞や体毛、あるいは鮮明な映像だけだ。