ネット上の掲示板やSNSでは、「夜寝るときはバッテリーを節約するために電源を切ったほうがいいのか?」という議論が頻繁に交わされています。しかし、ITガジェット専門誌や実機検証のデータから見えてくる現実は、ユーザーの直感とは大きく異なります。
実機テストにおける消費電力ログを追跡すると、Apple Watchはシステム起動時にWi-Fi・Bluetoothモジュールのハンドシェイク、ヘルスケアデータベースの整合性チェック、各種センサーの初期化処理を集中的に行うため、起動直後の1〜2分間で約2〜3%のバッテリーを急激に消費します。これに対し、画面を消灯させて通信を抑制したスタンバイ状態(あるいはスリープ・低電力モード)で一晩(約7時間)放置した場合の消費量はわずか3〜5%程度にとどまります。
つまり、「毎晩電源を切り、毎朝電源を立ち上げる」という運用は、Apple Watch バッテリー節約 電源オフという目的において、節電効果がほぼゼロに近いだけでなく、毎回の起動負荷によって本体プロセッサに熱を生じさせるデメリットすら存在します。大手サポートコミュニティの検証データでも、「毎日欠かさず電源を切っていた個体と、数週間に一度リセットする程度で常時起動していた個体とで、2年後のバッテリー最大容量に有意な差は見られなかった」という結果が報告されています。
日常的に身につけるスマートウォッチという性質上、電源のオン・オフを頻繁に繰り返すよりも、通常時は充電スタンドを活用し、週に1回程度の定例再起動にとどめる運用が、ハードウェアとユーザー双方のストレスを最も軽減するアプローチと言えます。