地域おこし協力隊の最長任期は基本的に3年間です。この間に次の生活基盤を確立できなければ、任期満了と同時に無職となり、都市部へUターンを余儀なくされます。総務省の調査では、任期終了後に同じ地域または近隣に定住した割合は約6割(60〜65%程度)と公表されていますが、この数字を鵜呑みにするのは危険です。
定住者の進路内訳を見ると、自力で事業を黒字化して「起業」に成功した層がいる一方で、地域の「臨時職員」や「低賃金のパート職」に就いて食いつないでいる層も少なくありません。任期最終年または終了翌年の起業に対しては、国・自治体から上限100万円の起業支援補助金が交付されますが、店舗の改装費や初期仕入れで一瞬にして消えてしまう額であり、長期的な運転資金にはなり得ません。
定住に成功している隊員の共通点は、「1年目に地域調査と人脈づくり」「2年目にスモールビジネスの試行」「3年目に黒字化と販路確定」という明確なロードマップを実行している点です。行政からの指示を待つだけの姿勢では、任期切れとともに生活困窮に陥る厳しい現実が待ち受けています。