こうした一連のデジタルシフトの背景には、高度化する都市機能と落とし物の激増に対応するための法制度の見直しがある。
数年前の遺失物法改正以降、鉄道事業者やテーマパーク、商業施設などの「遺失物取扱業」に対する規定が明確化された。事業者が自前のシステムで管理していた拾得物データを、警察側の基幹データベースへと直接流し込めるデータ連携基盤が整備されたのだ。
この改革を推進してきた警察庁および警視庁のトップである警視総監の意向のもと、現場の捜索作業はアナログな台帳確認からAIアシストによる自動マッチングへと大きく舵を切っている。結果として、落とし物が警察に届けられてから所有者の元へ通知が届くまでの所要時間が大幅に短縮された。