新国立劇場には、大規なオペラパレスと、実験的な小劇場がある。その中間に位置する中劇場は、約1000席という絶妙なキャパシティを誇る。この規模感が、実は最も贅沢な演劇体験を生み出す鍵なのだ。
オペラパレスほどの巨大さがあれば、どうしても演出は大味にならざるを得ない。一方で、小劇場では表現の物理的なスケールに限界がある。中劇場は、壮大なスペクタクルを描きながらも、人間の繊細な心理描写を観客全員に届けることができる唯一無二のサイズなのだ。この「奇跡のバランス」が、国内外の一流クリエイターを引きつけて離さない。