このフレーズの誕生には、台本通りの演技では決して生み出せない「本物のリアクション」があった。1990年の撮影現場。カメラの前に立った俳優の八名信夫は、渡されたケール青汁を一気に飲み干した。当時のケール青汁は、飲みやすさなど一切考慮されていない無添加の生絞り。独特の青臭さと強烈な苦味が口腔全体を襲う。
「まずい!」という言葉は、演出指示ではなく、彼の口から咄嗟に漏れ出た偽らざる本音だった。スタッフが一瞬凍りつく中、監督はカメラを止めなかった。すると八名氏は苦笑いを浮かべながら、手にしたグラスを突き出してこう付け加えたのだ。「もう一杯!」。撮影現場にいた全員が息を呑み、そして次の瞬間、伝説の名シーンが完成した。