恐竜の肉質をさらに具体的にイメージする鍵となるのが、恐竜とともに「主竜類」という同じグループを形成するワニ類と、恐竜の直接の末裔であるダチョウなどの走鳥類です。
実際にワニ肉を口にすると、鶏のササミのような淡白さに豚肉のような弾力と適度なジューシーさが合わさった独特の食感を持っています。一方で、陸上を高速で疾走するダチョウの肉は、鳥類でありながら鮮やかな赤身を帯び、脂身が少なく鉄分と旨味が凝縮された牛ヒレ肉のような味わいが特徴です。
恐竜たちの肉質は、この「ワニ肉」と「ダチョウ肉」のスペクトラムのどこかに位置していたと考えられます。水辺や湿地を主な活動拠点としていた水棲寄りの恐竜であればワニのようなプリッとした白身寄りの弾力を持ち、陸上を活発に走り回っていた二足歩行の恐竜であれば、引き締まったダチョウ肉に近い風味を備えていたことは想像に難くありません。