定義山を語るうえで、参道グルメの存在を外すことはできません。特に「定義とうふ店」が手掛ける三角定義あぶらあげは、参拝客のほぼ全員が口にするといっても過言ではない名物中の名物です。
一般的な油揚げとは一線を画すその特徴は、分厚く巨大な三角形のフォルムと、職人が2種類の温度の油でじっくり二度揚げする製法にあります。表面は驚くほどクリスピーで香ばしく、中は大豆の風味が凝縮された上質な木綿豆腐のようにふっくらとジューシー。揚げたて熱々の油揚げの中央に箸で穴を開け、特製のにんにく七味と醤油を垂らしてかぶりつく瞬間は、まさに至福の体験です。
油揚げが三角形である理由については諸説ありますが、仏教における宝珠の形や、貞能堂の屋根の勾配を模したとも伝えられています。現在では油揚げのみならず、香ばしい味噌の風味が食欲をそそる「みそ焼きおにぎり」や玉こんにゃくなど、素朴で力強い定義山名物グルメが軒を連ね、参拝の達成感をより豊かなものにしています。