千眼美子の歩みを語る上で避けて通れないのが、2017年に巻き起こったレプロエンタテインメント退所経緯と出家騒動です。当時、映画『東京喰種 トーキョーグール』の撮影中であったほか、テレビ番組のレギュラーMCを抱える超売れっ子状態での電撃引退・出家宣言は、メディア業界に未曾有の衝撃を与えました。
騒動の根底にあったのは、過密スケジュールによる心身の疲弊と、本人の思想信条に反する仕事(水着グラビアや本人の倫理観に抵触する役柄)への強い葛藤でした。幼少期から家族とともに幸福の科学の信者であった彼女は、芸能活動を続ける中で精神的な限界を迎え、教団側へ救いを求めたことが出家の引き金となりました。
当時の所属事務所側との間で「契約期間の残存」や「出演映画への責任」を巡る激しい応酬が繰り広げられましたが、最終的には法名「千眼美子」を授かり、宗教者兼女優としてARIプロダクションへ移籍することで決着を見ました。この決断は世間に大きな波紋を広げたものの、彼女自身にとっては「自分の心に嘘をつかずに生きるための必然的な選択」であったといえます。