この建造物が完成した当時、世界の建築業界には激震が走った。設計を手掛けた巨匠・丹下健三は、西洋由来のモダニズム建築に日本伝統の木造建築に通じる曲線の美学を融合させるという無謀とも思える挑戦に挑んだ。
上空から眺めると、二つの巴形が合体したような流線型のフォルムが美しい。コンクリートと鉄鋼という無機質な素材を用いながら、どこか有機的で生き物のような躍動感を感じさせる。丹下健三が描き出したこの幾何学的なシルエットは、半世紀以上が経過した現在でも色あせることなく、世界中の建築家やデザイナーに強い衝撃を与え続けている。