問題の発端は、かつての熱狂を知る世代に向けた特別番組での復刻劇にあった。長年愛された名作コントの再登場という演出は、制作側の予想を超えて現代の倫理観と正面から衝突することになる。かつてはパロディとして受容されていた青ひげや特徴的な口調、仕草の描写が、性的指向に対するステレオタイプを助長するとして厳しい批判を浴びたのだ。
時代は確実に変わった。平成初期の熱気の中で肯定された狂騒的お笑いは、時代の進展に伴い急速に再定義された。視聴者がテレビに求めるものは「何でもありの過激さ」から「他者への配慮が伴う健全な娯楽」へと移行したのである。過去の成功体験に頼った演出が、現代の視聴者感覚と致命的なギャップを生み出した瞬間だった。