肉の格付けにおいて長年絶対的な基準だった「霜降り・A5ランク」至上主義にも、明確な地殻変動が起きている。現在の消費者が熱い視線を送るのは、環境負荷を低減して育まれたグラスフェッド(牧草飼育)和牛や、循環型農業から生まれるサステナブルな銘柄牛だ。
単に脂肪分が多いだけでは満足しない現代の食通たち。肉本来の力強い赤身の旨味、噛むほどに溢れる豊かな風味、そして生産者のこだわりやアニマルウェルフェアへの姿勢が、新たな選択基準となっている。目利きたちが全国の牧場を直接巡り、独自のストーリーを持つ肉を仕入れる動きが一般的になった。