現役引退後、年寄・宮城野を襲名した宮城野親方は、次世代のスター育成へ情熱を注いできた。宮城野部屋の師匠として、感覚論に頼りがちだった相撲界の指導法にメスを入れ、映像分析やデータ活用をいち早く導入。弟子の個性を伸ばす革新的なアプローチで注目を集めた。
だが、角界の伝統と新時代の指導論の狭間で、部屋の運営や指導体制を巡る試練にも直面した。日本相撲協会内での軋轢や部屋の再編など、逆境の風が吹き荒れる時期もあった。それでも、土俵で数々の修羅場をくぐり抜けてきた大横綱の覚悟は揺るがない。指導者としての挫折と再生のドラマは、今まさに新たな局面を迎えている。