結論から言えば、北島三郎が音楽への情熱を失ったわけでは決してない。長年親しまれてきた劇場での座長公演や大規模な全国ツアーからは一線を画したものの、スタジオでの楽曲制作や音楽表現に対する意欲は、いまなお衰えを知らない。
頸椎症性脊髄症の手術や足腰の不調など、年相応の肉体的な試練と向き合ってきたのは確かだ。車椅子や杖を併用する場面は増えたが、呼吸法を意識したリハビリを欠かさず、日常的に喉のケアを徹底している。関係者は「歌に対する集中力と感性は若い頃と何ら変わらない」と語る。露出を控えているのは体力的な限界ゆえではなく、完璧なパフォーマンスを届けるプロ意識の現れなのだ。