『るろうに剣心』シリーズのアクション監督を務めた谷垣健治氏のもと、キャスト陣には過酷極まるトレーニングが課されたことで知られている。伊勢谷もその例外ではなかった。いや、むしろ彼は自らを極限まで追い込むことで、蒼紫というキャラクターの「飢え」を表現しようとしていたのかもしれない。
「役を生きる」とはどういうことか。伊勢谷の姿勢は、まさにそれを体現していた。二刀流の複雑な動きを体に叩き込むため、日常のあらゆる動作を刀の軌道とリンクさせるほどの没頭ぶりだったという。そのストイックさがあったからこそ、CGを排したリアルなスピード感と、見る者を平伏させるアクションシーンが誕生したのだ。