結論から言えば、サンクスが消滅した決定的な契機は2016年9月に実施されたユニーグループ・ホールディングスとファミリーマートの経営統合です。両社の統合によって巨大持株会社「ユニー・ファミリーマートホールディングス(現・ファミリーマート)」が発足し、傘下にあった「サークルK」と「サンクス」の全店舗を約2年かけてファミリーマートのブランドへ統一することが決断されました。
当時、国内のコンビニエンスストア業界は、セブン-イレブンが独走態勢を固め、ローソンとファミリーマートが激しい2位争いを繰り広げる「3強」の淘汰戦に突入していました。サークルKサンクス連合は約6,300店舗を擁する業界4位グループだったものの、1店舗あたりの平均日販(1日の売上高)においてトップのセブン-イレブンに10万円以上の大差をつけられており、単独での生き残りは極めて困難な局面を迎えていたのです。
流通業界関係者や当時のIR資料が示す通り、生き残りを賭けた選択肢は「スケールメリットの最大化」しかありませんでした。2つの異なる看板を維持し続けるコストを削り、バイイングパワー(仕入れ交渉力)と物流効率を極限まで高めるため、経営陣は親しまれた「サンクス」と「サークルK」の屋号を完全に消滅させ、全店をファミリーマートへと一本化する苦渋の経営決断を下しました。