湿性耳垢の人が陥りがちな最大の罠が、「不快感から毎日綿棒でゴリゴリ掃除してしまうこと」だ。耳鼻咽喉科診療ガイドライン2026でも強く警鐘が鳴らされているが、綿棒を奥まで差し込む行為は、かえって耳垢を奥に押し込め、皮膚を傷つけて感染症を引き起こす最大の原因となる。
専門家が推奨する正しいお手入れの原則は極めてシンプルだ。耳掃除の頻度は「月に1〜2回」で十分であり、掃除する範囲は耳の穴の入り口から1センチ程度までに留めること。湿性耳垢の場合は、綿棒を耳の壁に沿わせて優しく円を描くように滑らせ、手前の汚れだけを拭き取るのがコツだ。奥の耳垢は耳道の自浄作用によって自然に排出されるため、無理に掘り起こす必要はない。